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2004.10.30

庵野監督の キューティーハニー

庵野監督の キューティーハニー 
ハリウッドお越えたCG、
ハリウッドを越えたアクションシーン、
邦画の宣伝文句で良く聞かれますが、実際に見てみると寒い作品が多いです。
所詮、制作費の差があるのですから、日本でスパイダーマンのような作品を作るのは難しいでしょう。

キューティーハニー 庵野秀明監督 20004年
コミックスを原作にした映画の場合、シリアスな部分を追求すればするほど、予算の限られた特撮やアクションシーンとの差が目立って、しらけてしまうことがあります。
庵野監督はそのあたりをうまく逃げて楽しい作品に仕上げています。

この手の作品で使いたくなる設定
主人公が乗るメカ、
恋愛対象になる人物、
アイシステムを狙う組織との戦い、
ハニー(佐藤江梨子)のお色気を強調、
等は使わず、監督のセンスで楽しい作品になっています。

かって庵野監督がDAICONFILM時代に8ミリで製作した作品、帰って来たウルトラマン
ウルトラマンが人間のまま(庵野監督が黒ぶちめがね素顔、ジャージで演じました!)登場するというナンセンスな味わいはキューティーハニーでも活かされています。
この庵野版ウルトラマンも物語は真面目なのですが、このウルトラマンの姿の演出が無ければ特撮マニアにしか受けない作品になっていたと思います。

キューティーハニーに変身する前のハニーの天然ボケキャラ、
ハニーをとりまく出演者の力の抜けた演技、
街が破壊されるクライマックスでは松尾スズキの「びっくりしたなー、もー」
という台詞で、コミックス原作映画のナンセンスさを再確認させられ、
一歩間違えばしらけてしまいそうな敵との戦いの場面も素直に受け入れられます。
東京タワーが敵に破壊され、戦いの舞台になるのは、日本の特撮映画へのオマージュでしょう。
戦いの後、東京タワーはばかばかしい展開でちゃんと元通りになります。

ハニーが変身した後の凛々しさは逆に強調され十分にカタルシスを味わうことが出来ます。

サトエリのファン、変身ヒーローの好きな子供、原作のファン、庵野監督のファン、どの人が見ても楽しめるようにバランスがとれています。
見終わったあとに楽しい気分になれる作品でした

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リプレスメントキラー 2丁拳銃とスローモーション

チョウ・ユンファのハリウッド進出第一作
物語はどうでもよいのです、
ユンファのダンスのように華麗なガンさばきがたっぷり堪能しましょう。

リプレスメントキラー 監督:アントア・フークア 1998年

この後ユンファはイメージが固定されるのを嫌い、2丁拳銃の場面は撮りたがりません。
後のバレットモンクではそれをパロディーにして余裕を見せていました。

かって藤岡弘はクイズ番組で仮面ライダーの変身ポーズを求められた時、
「もう忘れました、、、」と言っていました。
仮面ライダーの5年ぐらい後だったと思います。絶対忘れていないはず、、、

ジョン・ウーの持ち味は泣きだと思いますが、ハリウッドではセンチメンタルは嫌われるのでこの作品でも涙はありません。
ジョン・ウーばりにスローモーションが随所に出てくるのですがちょっと多すぎです。
製作総指揮はジョン・ウーです。

悪役のダニー・トレホが登場する場面までスローモーションです。
ダニー・トレホ、その容貌で凶悪な役にははまりすぎです。
実際、若い時には麻薬や強盗がらみで獄中にいたほどですが、現在はその経験を活かしカウンセラー活動も行っています。デスペラードでの殺し屋などホントに凶悪ですが、最近のスパイキッズでは、良いおじさん役もこなしていて風貌とのギャップが楽しかったです。

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2004.10.24

マナに抱かれて

ハワイの美しい景色が全編に描かれています。
夕陽、海、海底、火山、
この手の映画では珍しく、景色が良く撮れています。
マナ(MANA)とは、ハワイの言葉で「超自然の力」「エネルギー」「魂」等を意味します。

しかし肝心の物語は、

マナに抱かれて 井坂聡監督  2003年 東宝  

なぎさ(川原亜矢子)は都会での仕事に行き詰まり、ハワイでの出会いや経験で新しい生き方を学ぶ。

景色も音楽も良いのに、出演者たちの演技で(というより監督の演出かな)がっかりする作品でした。
主演の川原亜矢子はコミカルな演技には向いていないようです。
ハワイで出会う訳ありな登場人物たちの暗い演技に比べ妙に空回りしています。

いくらなんでも出会う人物があんなに暗いと、めげてしまいます。とくに宮崎美子さん。
怖いくらいです。

DVDに収録されているメイキング映像ではみんな自然な表情で生き生きしています。
この感じが物語に出ていればもっと良い作品になったと思います。

出来るならカイ役の蟹江敬三さん主演で別の物語が見たいです。
20年ぶりの海外ロケという蟹江さんのトラウマにならないことを祈ります。

細かいことは考えず、イメージビデオとして見れば楽しめますよ、、景色はほんとにすばらしい!

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格好よい生き方

虚栄心の度合いによって格好よさが決まると思います。
友人はハンバーガーが安売りしていたときに見栄をはってハンバーガーを2個買い、
金はあるけど、少し食べたい会社員を強調するため5000円札を店員に、、、
この小市民、いやな客だな、

レストランやバーでのオーダー、
多少の虚栄心、そしてバランスで格好よさが決まるのかもしれません。

盲目のパントマイムさんのブログはそんな虚栄心が格好よく表現されています。
映画の批評、
こんな表現方法もあったのですね。
私小説風の東京流れ者
普段気にしていなかったバイク便の側面が良く判りました。
通勤バイクの方がたしかにキレテますね、
あと少し早く家を出ればよいのに。
サーカスか、、、、、

今後も寄らせていただきます。よろしくお願いします。

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2004.10.16

東京ラブストーリー いまさら

東京ラブストーリーを今さらながら初めて見ました。

赤名リカ役の鈴木保奈美がなんとかわいいこと、、
この年になって、TVドラマでこんなにも感情移入してしまうとは思いませんでした。
冬ソナを追い掛ける女性の気持ちが少し理解できるような気がします。

鈴木保奈美のわざとらしいとも取れかねない演技も役にぴったりです。
このドラマが10年以上昔の作品で、演じた鈴木保奈美も大分変わってしまったので余計いとおしく感じるのでしょうか。

もっとも織田裕二は変わらないですね、これほど変わらない人も珍しい。

久し振りに感情移入しました。これが1991年当事に見ていたらどう感じたのでしょうか。

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2004.10.15

みんな誰かを愛してる、西部警察

西部警察の再放送を見ました。
舘ひろし、三浦友和みんな若いです。

渡哲也と石原裕次郎のコンビの刑事ドラマシリーズでは、大都会のパート1、2までは好きでしたが、派手なアクションが売り物になった大都会パート3から局を移っての西部警察になると自分の好みからは外れてしまいました。
物語が派手な展開になったのはよいのですが、クライマックスの爆破場面になると、別アングルで撮った同じ場面が何回も繰返されて何かしらけました。
大金をかけて撮った場面なので目一杯使いたいのはわかりますが、こうゆうのはさらりと使ってほしいものです。

広島の市街で市電を乗っ取り運転手に銃を突きつける犯人。
他の車の運転者が撮影と知らずに見たら驚いた事でしょう、最後は市電は爆破されてしまうのですが、こんな設定に良く市電会社や町の協力や許可が下りたものと感心します。


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2004.10.04

まあだだよ 諸君!素直に 

最近、黒澤明の作品を見直して改めてその良さを感じました。

TVで放送された七人の侍、用心棒の印象が強く、またそれ以前の作品は、見る機会がありませんでした。影武者、乱の頃には偉くなりすぎて敬遠さえしていました。
撮影に邪魔な家の二階部分を撤去させたことなど、完璧主義ゆえの撮影中のエピソードを聞き、余計に敬遠していたのかもしれません。

しかし、改めて監督の作品を見ると、どれもが楽しめる、しっかりした作品ばかりということに気がつきました。
初期の作品についても古さ(最近の映画でさえ、5年ぐらいでとても滑稽に見える映画がたくさんあります)を感じるどころか、作品の輝きはまったく失われていません。
今まで見ていなかったことをいまさらながら後悔しています。

まあだだよ 黒澤明監督 1993年 大映

まあだだよについても、公開当時、所ジョージが出演していることと、予告編でのまあだかい、まあだだよの場面ぐらいしか印象に残っていませんでした。

見ている間、とてもあたたかい気持ちになれる作品です。
内田百閒(松村達雄)と教え子たちの交流が淡々と描かれています。

かわいがっていたノラ猫がいなくなって悲しむ先生のために、空襲で焼かれた先生の家を探すために、先生の家が新しく建てられる家で日陰にならないように、教え子達は先生を助けます。

信頼される教師、そしてそんな教師を慕い、彼のために奔走する教え子たちを見ていてうらやましくなりました。
教師と教え子たちが酒を飲む場面が何度も出てきます。
それは教え子が持ち寄ったビールであったり、一升瓶の日本酒であったり、またアルコールにお茶で色をつけ砂糖で味付けした、にせウイスキーなど、どれもとてもおいしそうです。
監督がとてもやさしい目線で登場人物たちを見つめているのを感じます。
教師を囲んでの宴会の場面、教え子たちがおいちに、おいちにと掛け声をかけて行進しながら合唱する。無邪気なその姿は見方によっては滑稽にさえ見えますが、こんなにも慕う人によってみんなが楽しい気持ちになれることをうらやましく思います。この場面撮影は大変だったと思いますが、演じている役者さんはみんな本当に楽しそうです。
(とくに所ジョージと小林亜星はニコニコして本当に嬉しそう)

松村達雄はどですかでんのめいに悪さをするおじの役とは違い、尊敬される人物を好演しています。
役者は有名になるとイメージが固まって、同じような役ばかりになってしまうことが多いですが、黒澤明作品では、常連の役者たちはその作品ごとにまったく違う役を演じています。

三船敏郎、志村喬、千秋実、藤原鎌足、みんなそれぞれの個性は主張しながら、みごとに作品ごとの役になっています。
そんなキャラクターの違いを見比べるのも黒澤作品の楽しみです。

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