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2004.09.03

三軒の駄菓子屋

今はもうありませんが、小学生のころには近所に駄菓子屋が三軒ありました。
それぞれ町の小学校から同じぐらいの距離にありました。
店の名前は、たけしや、にこにこ堂、しょんべんたれや、と呼ばれていましたが、にこにこ堂以外は子供たちが勝手に呼んでいただけで、ほんとうの名前は知りませんでした。

たけしやはいつもにこにこしたおばさんがひとりでやっていた店で、店は一番小さかったのですが、3帖ぐらいの店内はいつも子供でいっぱいでした。
ここで酢いか、たぐりアメ、あんこ玉、すもも、串あんず、試験管のようなプラスティックの容器に入った怪しい食べ物を買い食いしていました。怪獣やヒーローのカードのくじやメンコやばちもんのおもちゃも人気がありました。
一度選んだお菓子ををかかえたまま、代金を払わずに店を出てしまったことがあります。しばらくして気がつきあわてて店に戻ると、おばさんは店の外でにこにこしながら私を見ていました。
「忘れただけだよね、正直にちゃんと戻ってきてえらいよ」
いつも買いに行ってたのでおばさんとは顔見知りでしたが、代金を払い忘れて店を出た私を追いかけて来るわけでもなく待っていてくれたおばさんに対してなんだかとても恥ずかしかった事を覚えています。

にこにこ堂はつるつる頭のおじさんが店主でしたが、怒ると結構怖いおじさんで、友だちのひとりはアイスのケースの蓋を開けたままどれにしようかと迷っていたら
「もう買わなくていい!」と怒鳴られてしまいました。
ここでは木で出来たガラス蓋付きケースの中にせんべいや、ポテトチップス、アメ玉などが並んでいて、スコップみたいなものですくい、10円から5円きざみで紙の袋に入れて売ってくれました。
おじさんが紙袋の口の両端をつかみ、くるくると回して袋の口を閉じるのを見るのが好きでした。
この店にはじめて一人で買いに行ったときには「ポテトチップス5円分ください!」と言ってしまい、
「5円は無いよ、10円からだよ!」と怒られてしまいました。
うーん社会勉強だ、はじめてのおつかいは、

しょんべんたれやは、三軒の中で一番大きかったのですが、子供たちの人気はいまいちでした。
酒屋さんがまいているような前掛けをしたおじさんが店主でした。
店の前に稲荷神社があるのですが、このおじさんはなぜか道路をはさんだ神社まで行きそこの塀に用を足す事がたびたびありました。
そしてそれを見た子供が呼びはじめた店の名前がしょんべんたれやだったのです。

コンビニやスーパーできれいに包装された駄菓子を買えるようになった今では、こんな店はもう無くなりました。

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Comments

コタヌキさんいらっしゃい、
子供が少ない、
悲惨なのは祭りや盆踊りです。(都会は、)
盆踊りなんか年寄りしかいませんから、
ご先祖さんたちがお盆で戻ってきて踊ってるのかと思いました。
ある周期で身体がむしょうにすももを欲するのはなぜなんでしょうか?

Posted by: CHIDORI | 2004.09.07 at 07:26 PM

すももですが。
酢イカ、あんずも良いよ。
梅ジャムも、懐かしい。
あんこ玉、ラムネも懐かしい。
ガキの頃、食べた味、記憶と言うのは一生懐かしい
味なんでしょうね。

「昭和40年代 思い出鑑定団」お薦めよ。
故郷について書かれていますよ。
但し、この方、40年代も後半位かなと…
だって、店で場所が…ですよ。

Posted by: コタヌキ | 2004.09.11 at 12:23 AM

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